お菓子や酒のつまみで人気のナッツ類ですが、実は栄養価が高く、最近では美容や健康への効果が注目されています。では、そもそもナッツとは何なのでしょうか。簡単に一言でまとめてしまうと「種実類=いわゆる木の実」なのですが、その定義は実は曖昧な部分もあるのです。まず、大きく分けると、「堅果」「核果」「種子」の3つに分類されます。「堅果」とは、果実に属しますが外側が非常に硬いものです。例えば、クリやヘーゼルなどがこれに当たります。次に「核果」ですが、果実の中心に大きな核を1つ持つものを指します。食用部分はその核の中に存在する種子で、例えばアーモンドやクルミが良い例です。最後に「種子」については、カシューなどがこれに該当し、名前の通り種子をそのまま食用するものを指します。しかし、実はどれにも当てはまらないピーナッツも豆類の仲間でありながら、同様の扱いを受けています。これが、定義が曖昧だと言われる所以です。
次に栄養素についてですが、まず特筆すべきはビタミン類です。ナッツには実に多くのビタミンが含まれており、特にダイエット効果を期待できる栄養素がビタミンB群、Eなのです。ビタミンB群は栄養の代謝を促す作用があるため、糖質や脂質をエネルギーに変えてくれます。中でもB2は、脂質のエネルギー代謝に関わるため、脂肪の燃焼を促してくれるためダイエットの頼もしい味方です。次にビタミンEについてですが、なにより嬉しい効果が抗酸化作用です。抗酸化作用とは身体の酸化を抑える作用のことで、よくアンチエイジングなどでも話題にあがります。血管若返り効果も期待でき、血管が丈夫になることで血行が改善されるため、血行不良から来る肩こりや冷え症対策にも有効です。さらに、食物繊維も豊富なところも魅力です。野菜などに多く含まれる不溶性の食物繊維が腸を刺激するため、しつこい便秘の改善も期待でき、老廃物を身体に溜めにくくなることでしょう。
そんなダイエットや美容、健康に良いナッツですが、実はそのカロリーは100gあたり500〜700kcalとなっています。これはご飯1杯(お茶碗軽く1杯約150g=約240kcal)より高いカロリーです。しかし、カロリーが高いからといって必ずしも太ってしまうわけではありません。先述した通り、栄養素としてはダイエットの心強い味方です。つまり、問題となるのは食べ方や食べる量。何事にも適量というものがあります。その素晴らしい効果を存分に発揮するためには、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。